|休息|
ここのところ北でも南でも曇天からクラゲが舞い降りる、ツリガネクラゲ、タコクラゲ
目の端が黄色くぴかぴか光る、ユウレイクラゲも降りてきた
銀山から緑のつららがそぼ降り
触れてはいけない目覚めてしまうよレヴォントゥリ
灰雪が仔狼に子守唄歌ってさしあげる
離れたところには青い血の蛸がしずしず踊り
さらに南の氷の下の湖で透明な血の魚が身をひるがえし
ずっと北に上ると緑の血のトカゲがうたたねをしている
苔を纏った丘たちをぐねりと迂回し流れる白い河は、朝には霧を抱え、もっと寒くなればぱっきり凍るのだ
「ほらみてごらん、葉っぱの裏側が白いんだよ」
君が見せてくれる世界は優しいけれど
君が対峙する世界は醜悪だ
金星が月と出会う明け方に
君が幾分か離れた隣で眠っている
夢の中では君は白い綿毛の花々や氷のベールや純粋の虹に護られていた
現実だとこうはいかない
小狡い者や人を傷つける者が勝ち
今だけでも安らいでくれて嬉しい
本当なら僕が守りたい
君の笑顔をほんの少しでも曇らせる奴等など殲滅したい
それもできず悔し紛れにラッコの尻尾を掴んでいる