|曇りを泳ぐ|
黒い水と青い水が合流してほどなく海へ出る
中洲で空の民のひとりと会って
対岸でかしこまったご飯を食べ
浅瀬であの人を懐かしむ
混乱したエユルは黒い川を渡るときに青い鰓で息をしてしまい
激しくむせた
こんなときは逆さまの森の桃色の雲で涼むのがいい
犠牲地帯を越えていく
やっと雲に足をつけ鰓ではなく肺ではなく皮膚呼吸に切り替える
奇異な桃色が五感をほろりと撫でる
ここでは数字に模様が踊っている
歌には手触りが
味にRGBが
こころゆくまで灰色に戻ったら
また川を渡れるようになる
雲の滝から家に帰ろう